国際女性デーに科学の魅力を体験「キラリ☆サイエンスFes!」開催!女子小中学生がARメイクや美容液づくりに挑戦

2026年3月8日の国際女性デーに合わせ、東京都は女子小中学生とその保護者を対象とした体験型イベント「キラリ☆サイエンスFes!」を有楽町のTokyo Innovation Baseで初開催した。

会場では、美容液づくりやARメイク、モーションキャプチャー体験など、科学やテクノロジーを身近に感じられるプログラムが多数展開。さらに、生クリームからバターを作る実験などを披露するサイエンスショーも行われ、参加した子どもたちは驚きと発見に満ちた時間を楽しんだ。

科学を体験で学ぶ、多彩なブースが並ぶ会場

イベントの会場となったTokyo Innovation Baseのフロアには、企業や大学による体験型ブースが並び、来場者は自由に科学技術に触れることができた。

中でも注目を集めていたのが、美容液づくりの体験ブースだ。化粧品ブランドを展開するアンファーのブースでは、グリセリンや水などの材料を調合し、自分だけの保湿液を作る体験が行われた。

担当者は、化粧品開発の背景には科学的研究があることを紹介しながら、こう語る。

「化粧品はとても身近なものですが、実はシンプルな成分の組み合わせでできています。今回の体験を通じて、普段使っているものの裏側にある科学を感じてもらえれば嬉しいです」

体験では、研究開発の現場と同じように配合比率を調整しながら素材を混ぜ合わせる。参加した子どもたちは、自分の手で完成させた化粧品を手にしながら、科学の面白さに触れていた。

ARメイクやモーションキャプチャーなど最新技術も体験

会場には最先端のテクノロジーに触れられるブースも用意されていた。

ファッションテック企業ZOZOのブースでは、カメラで顔の色を測定し、メラニンやヘモグロビン量を推定することでパーソナルカラー診断を行う技術が紹介された。さらに、顔の輪郭や目・口の位置を認識してARメイクを表示する技術も体験でき、参加者は画面に映る自分の顔に合わせて変化するメイクを楽しんでいた。

また、上智大学理工学部のブースではモーションキャプチャー技術を紹介。顔の動きを点としてデータ化する仕組みを体験でき、芸人の表情を分析したデータなども公開された。

担当者は、表情の動きがどれほど高速で変化しているかを解説しながら、「ゲームや映像作品でもこうした技術が使われています」と説明。エンターテインメントと科学の関係を実感できる展示となっていた。

このほかにも、蒸気の仕組みを体験できる科学ラボや、配線ケーブルを使ったアクセサリー制作など、科学や技術を身近に感じられるプログラムが並び、会場は終始にぎわいを見せていた。

「好きかも」が未来を広げる?副知事が語るイベントの意義とは

イベントのオープニングでは、東京都副知事の松本明子氏が登壇し、STEM分野における女性活躍の重要性について語った。

松本氏は、日本の女子学生は理科や数学の成績が世界的に見ても高い水準にある一方で、実際に科学や技術の分野に進む女性はまだ多くない現状を紹介。科学は研究室だけのものではなく、身近な生活のさまざまな場面に関わっていると説明した。

「メイクやファッション、健康や環境など、私たちの生活の中にはたくさんの科学があります。今日の体験を通して『これ好きかも』『もっと知りたい』と思うことがあれば、それが皆さんの将来の選択肢を広げるきっかけになるはずです」

国際女性デーに合わせて開催された今回のイベントには、そんな思いが込められている。

生クリームがバターに?会場を沸かせたサイエンスショー

ステージプログラムでは、サイエンスエンターテイナーの五十嵐美樹氏による「びっくりサイエンスショー」が行われた。五十嵐氏は大学で研究や教育に携わる一方、科学の魅力を楽しく伝える活動を行っている研究者だ。

この日の実験に使われたのは、生クリーム。ペットボトルに入れて振るだけでバターが作れるという、身近な材料を使った実験が披露された。

「どうすればバターができると思いますか?」

五十嵐氏が会場に問いかけると、子どもたちからさまざまな答えが飛び交う。正解は「振る」。強く振ることで脂肪を包んでいる膜が壊れ、脂肪同士が固まることでバターになるという仕組みだ。

ステージでは音楽に合わせてペットボトルを振るパフォーマンスが行われ、ガンバレルーヤの二人も参加。会場が一体となって盛り上がる中、ペットボトルの中には黄色いバターの塊が現れ、子どもたちから歓声が上がった。

身近な材料から科学の原理を学ぶ演出に、会場は笑顔と驚きに包まれていた。

科学への「興味」が未来をつくる

会場では、実験やテクノロジー体験に夢中になる子どもたちの姿があちこちで見られた。美容液づくりやARメイク、モーションキャプチャー体験など、日常生活と科学がつながるプログラムが並び、「科学は難しいものではない」というメッセージが自然と伝わってくるイベントだった。

身近な体験を通じて科学の楽しさを知ることが、将来の進路や夢につながるかもしれない。子どもたちが感じた「面白い」「もっと知りたい」という気持ちこそが、次の時代を担う研究者やエンジニアを生み出す第一歩になるのだろう。