高校生がごみ拾いで熱戦!「スポGOMI甲子園2026」神奈川県大会で62.95kgを回収
横浜公園に高校生たちが集まり、ごみ拾いをスポーツとして競う「スポGOMI甲子園2026 神奈川県大会」が開催されました。街をきれいにする活動に競技の要素を取り入れ、チームで作戦を立てながらポイントを競うユニークな大会です。
参加したのは、神奈川県内の高校生21チーム、計62人。3人1組を基本に、決められたエリアを歩きながらごみを拾い、その量や種類に応じたポイントを競います。当日は暑さなどへの安全面を考慮して競技時間を40分に短縮。それでも、参加者全員で集めたごみは合計62.95kgにのぼりました。
激戦を制したのは、光明学園相模原高校の「マッソー光明バレーボール部」。さらに、普段の清掃活動から生まれたアイデアで注目を集めた高校生たちもいました。街のごみと海洋ごみ問題について考えるきっかけにもなる、神奈川県大会の様子を紹介します。
ごみ拾いがスポーツに!高校生が競う「スポGOMI甲子園」とは?

「スポGOMI」は、ごみ拾いにスポーツの要素を取り入れた競技です。決められたエリアの中で、制限時間内に拾ったごみの量や種類に応じてポイントが決まり、チーム同士で得点を競います。単純に重いごみをたくさん集めれば勝てるわけではなく、どこを探すか、チームでどう動くかといった作戦も勝敗を左右します。
その高校生版として2019年に始まったのが「スポGOMI甲子園」です。15~18歳の高校生が3人1組でチームを結成し、まずは各地で行われる大会で地元のチャンピオンを目指します。予選を勝ち抜いたチームは全国大会へ進み、“高校生スポーツごみ拾い”日本一をかけて競い合います。2026年で8大会目を迎えました。
大会の背景にあるのが、深刻化する海洋ごみ問題です。海洋ごみの約8割は陸から流出しているとされており、普段暮らしている街のごみも海と無関係ではありません。高校生がスポーツという形で実際にごみ拾いに取り組むことで、街と海のつながりに気づき、環境問題をより身近なものとして考えるきっかけをつくることも、この大会の目的となっています。
高校生62人が横浜に集結!40分間で62.95kgのごみを回収

神奈川県大会には、県内の高校から21チーム、計62人が参加しました。当日は気温と湿度が上がったことから、安全面に配慮して通常60分の競技時間を40分に短縮。部活動のユニフォームなどを身につけた高校生たちは、それぞれの作戦を立てながら決められたエリアを歩き、ごみを集めていきました。
競技の舞台となったのは、横浜公園や横浜スタジアム周辺のエリアです。前日には横浜スタジアムで高校野球神奈川大会の準決勝が行われており、周囲には飲食店も多くあります。一見するときれいに見える街にも、折れたビニール傘やたばこの吸い殻などが落ちており、参加者を驚かせました。

40分間の競技を終え、参加者全員が集めたごみは合計62.95kg。優勝したのは、光明学園相模原高校の男子バレーボール部から出場した「マッソー光明バレーボール部」です。8.92kgのごみを集めて1,495.5ポイントを獲得し、競技時間のオーバーによる減点がありながらも神奈川県大会2連覇を達成しました。
2位には、同じ光明学園相模原高校の「エース!光明バレーボール部」が入り、7.25kg、1,265.5ポイントを獲得。ごみの種類によって得られるポイントが異なるスポGOMIならではのルールの中で、同校の男子バレーボール部チームが1位と2位を占める結果となりました。
普段の清掃活動から生まれた工夫が「オリジナルアイテム賞」に

スポGOMI甲子園では、ごみを拾って獲得したポイントだけでなく、チームが独自に制作したごみ拾いアイテムを評価する「オリジナルアイテム賞」も設けられています。神奈川県大会でこの賞を受賞したのは、桐蔭学園高校のチーム「3Rα」の3人です。
3人が制作したのは、ごみ袋の使いにくさを解消するためのアイテムでした。細長く切った段ボールにごみ袋の端を引っかけることで、風が吹いても袋の口が閉じにくくなるよう工夫。さらに段ボールの中央には小さな袋を取り付け、拾ったたばこの吸い殻を分けて入れられるようにしています。
このアイデアが生まれたきっかけは、特別な大会対策ではなく、普段から取り組んでいる清掃活動でした。ごみ袋が風で閉じてしまう不便を感じていたことから、その問題を解決する方法を考えたといいます。実際の競技でも手応えを感じていたようで、身近な困りごとに目を向けた工夫が評価される結果となりました。
「3Rα」はオリジナルアイテム賞だけでなく、競技でも8.91kgのごみを集め、1,165.5ポイントを獲得して3位に入賞。日頃の清掃活動で得た気づきを大会で活かし、アイデアと競技結果の両方で成果を残しました。
神奈川県大会2連覇!「マッソー光明バレーボール部」が全国大会へ

神奈川県大会を制した光明学園相模原高校の「マッソー光明バレーボール部」は、これで2年連続の全国大会出場となります。男子バレーボール部のメンバーで結成されたチームは、今回「とにかく歩き回ってまちをきれいにすること」を目標に競技へ臨みました。
今回の競技では、前回よりもたばこの吸い殻が多く落ちていたといい、それらを積極的に集めたことが得点につながったと振り返っています。競技時間をオーバーして減点を受けながらも、最終的には8.92kgのごみを集め、1,495.5ポイントを獲得。2年連続で神奈川県の頂点に立ちました。
次に挑むのは、各地の予選を勝ち抜いた高校生たちが集まる全国大会です。「マッソー光明バレーボール部」は前回の全国大会で6位という成績を残しており、今回はそれを上回る順位を目標に掲げています。神奈川県代表として、2度目の全国大会でどのような結果を残すのかにも注目です。
ごみ拾いをきっかけに、街と海のつながりを考える

今回の神奈川県大会では、62人の高校生が40分間の競技に挑み、合計62.95kgのごみを集めました。一見きれいに見える街にも、たばこの吸い殻や折れたビニール傘などが残されていたことは、身近な場所にもごみが潜んでいることを感じさせます。
スポGOMI甲子園が目指しているのは、競技として順位を決めることだけではありません。街にあるごみと海洋ごみ問題がつながっていることを知り、高校生たちが環境について考え、行動するきっかけをつくることも大会の大きな目的です。楽しみながらチームで競い合えるスポーツという形だからこそ、これまで環境問題にあまり関心がなかった人にも届くものがありそうです。
神奈川県大会を2連覇した「マッソー光明バレーボール部」は、再び全国大会へ挑みます。各地の予選を勝ち抜いた高校生たちが集まる舞台で、前回の6位を上回ることができるのか。競技の結果はもちろん、高校生たちの活動が街や海の環境について考えるきっかけとして、どのように広がっていくのかにも注目したいですね。