2026年の熱狂を先取り!「愛知・名古屋2026 アジア・アジアパラ競技大会」開催記念イベント『まだ知らない、アジアの底力。』キックオフイベントレポート

2026年秋、愛知・名古屋を中心に「第20回アジア競技大会」および「第5回アジアパラ競技大会」が開催される。アジア大会は1994年の広島大会以来実に32年ぶりの日本開催。そして、アジアパラ大会に至っては日本初開催となる歴史的なメガスポーツイベントだ。

スポーツ庁は、大会開催に向けた機運を高めるべく、リアルに大会の魅力を感じられる全国キャラバンイベント『愛知・名古屋2026 第20回アジア競技大会・第5回アジアパラ競技大会開催記念イベント「まだ知らない、アジアの底力。」』を全国12か所で順次開催。その記念すべきキックオフイベントが、6月30日(火)に東京・二子玉川ライズ ガレリアにて行われた。

当日は、主催者を代表してスポーツ庁長官の河合純一氏が登壇。さらに、ゲストとして2014年アジア競技大会の女子レスリング48kg級で金メダルを獲得した登坂絵莉さん、2014年アジアパラ競技大会の車いすラグビーで金メダルを獲得した若山英史さん、そしてお笑い芸人のアルコ&ピース(平子祐希さん、酒井健太さん)が登場し、大会の魅力をたっぷりと語り尽くした。

メダリスト長官が語る、アスリートにとっての「最強の環境」

イベントの冒頭、スポーツ庁長官の河合純一氏が挨拶に立った。河合長官自身、パラリンピック競泳で数多くのメダルを獲得し、第1回アジアパラ大会でもメダリストに輝いたレジェンド・パラリンピアンである。幾多の国際大会を経験してきた河合長官は、自国開催となる今大会の意義を力強く語った。

「東京2020大会はコロナ禍により無観客という状況でしたが、今回は存分に皆様に会場へ足を運んでいただき、大きな声で応援していただくことができます。アスリートにとって最高の環境とは、やはり大きな声援をいただけるスタジアムやアリーナでプレーできることです。ぜひ日本選手だけでなく、参加するすべての選手に声援を届けていただきたい」

声を出して応援できる喜び。それは、観客にとっても選手にとっても、スポーツの最大の醍醐味と言えるだろう。

アジア特有の熱気と「絶対に負けられない」戦い

続くトークセッションでは、世界を制したトップアスリート2名と、パラスポーツへの造詣が深いアルコ&ピースが、大会ならではの魅力や観戦のポイントを深掘りしていった。

登坂絵莉さんは、2016年リオデジャネイロオリンピック金メダリストであり、世界選手権も3連覇を果たした女子レスリングの至宝。若山英史さんは、パラリンピック3大会連続メダリストであり、日本の車いすラグビーを牽引し続ける現役トッププレーヤーだ。

他の世界大会とアジア大会の違いについて、登坂さんは「選手村」の存在を挙げた。

「普段のレスリングの世界選手権では他競技の選手と関わる機会はありませんが、アジア競技大会では全競技の選手が一緒に生活し、日本選手団としての公式スーツや共通のエンブレムを身につけます。『アジアのオリンピック』という感じで、選手にとっても非常に特別な大会です」

一方の若山さんは、アジアという地域ならではのライバル関係の熱さを強調する。

「他競技の選手との交流で『チームジャパン』としての一体感が生まれると同時に、近い国との対戦が多くなるのが特徴です。『アジアの代表は自分たちだ』という思いが強くなり、世界大会以上に『絶対に負けられない』という気持ちで大会に挑むことになります」

特に韓国との「日韓戦」は、どんな競技でも凄まじい熱気を帯びるという。アウェーでの凄まじい歓声や野次を肌で感じてきたからこそ、日本開催となる今回は「味方の声援がどれほど心強いか」と、両選手はファンの後押しに期待を寄せた。

アルコ&ピースの平子さんは、かつて番組の企画で小学生のレスリングチャンピオンに本気で挑んで完敗したエピソードを披露。
「レスリングはパワーだけでなく技術に特化した競技。そこを勝ち抜いた精鋭たちの戦いは、まさに『超人たちの戦い』です」と、会場の笑いを誘いつつもトップアスリートの凄まじさを絶賛した。

会場に響き渡る衝撃音! 「いかれたスポーツ」車いすラグビーの凄み

イベントのハイライトは、若山選手とアルコ&ピースによる車いすラグビーのデモンストレーション。車いすラグビーの競技用車いすには「攻撃型」と「守備型」の2種類があり、コート上での巧みな連携が勝負の鍵を握る。

実際にアルコ&ピースの二人が攻撃型の車いすに乗り、若山選手が乗る守備型の車いすからタックルを受けることに。ところがここでトラブル発生。なんと平子さんは車いすのシートベルトがハメられず断念することに。結局、若山選手に挑むのは酒井さんひとりだけに。カウントダウンとともに、若山選手が勢いよく酒井さんに突進。会場中に「ガシャーン!」という金属同士が激突する凄まじい衝撃音が響き渡り、見学していた観客からも思わずどよめきと悲鳴に近い歓声が上がった。

以前にも車いすラグビーを体験したことがあるという平子さんは、その迫力を独自の言葉で表現した。

「率直に言うと、これは『いかれたスポーツ』です(笑)。子どもたちがかつて親に怒られたような激しい遊びの要素を、世界中の大人たちが本気になってやっている。エキサイティングの枠を超えていますよ。パブなどで、みんなでお酒を飲みながら観戦するのにもぴったりなスポーツだと思います」

最高の褒め言葉である「いかれたスポーツ」。そのド迫力は、ぜひ生で体感してほしい要素の一つだ。

2026年、愛知・名古屋でまだ見ぬ感動に出会う

大盛況のトークセッションと競技体験ののち、大会公式キャラクターの「ホノホン」と「ウズミン」も登場し、和やかな雰囲気のなかフォトセッションが行われた。

イベント終了後には、一般向けに競技体験ブースが開放され、多くの人々がパラスポーツや競技用車いすの操作を楽しんだ。また、会場内では大会チケットの販売や観戦プログラムの申し込み受付も行われ、本番に向けて確かな熱気が生み出されていた。

登坂さんが「アスリートが本気で戦う姿を生で見てほしい」と語り、河合長官が「AIが発達しても、スポーツから得られる感動や価値は変えられない」と締めくくったように、筋書きのないドラマと極限のパフォーマンスは、私たちに忘れられない記憶を刻み込んでくれる。

『まだ知らない、アジアの底力。』を体感する全国キャラバンは、ここ二子玉川を皮切りに全国へ。2026年秋、愛知・名古屋で繰り広げられる熱戦の足音は、もうそこまで近づいている。