セイコーが歴史と体験展示で“時間”を見つめ直すイベント『Exhibition 時 2026』を銀座にて開催

セイコーグループ株式会社は、6月4日〜14日まで、SEIKO HOUSE Hallにて企画展「Exhibition 時 2026 わたしのリズム、みんなの時間」を開催した。

6月10日の「時の記念日」に合わせた同展は、日本における時計の発展とともに変化してきた時間感覚を歴史や文化の視点から振り返り、現代人の多様な時間との向き合い方を体験型の企画展。来場者の一人ひとりが、自分自身の時間や社会との関係について見つめ直すきっかけとなることを目指す。

展示前半では、日本における時間の歴史を紹介。天智天皇の時代に用いられた漏刻(水時計)から始まり、西洋から伝わった機械式時計が日本独自の和時計として発展した時代、さらには明治以降の近代化によって時間が標準化されていく過程をたどる。鉄道の発達によって正確な時刻が求められるようになった背景も紹介されており、時計技術の進歩とともに日本人の時間感覚がどのように変化してきたのかを学べる内容になっていた。

会場内には体験型展示「ハンドプロジェクション」も設置。来場者が装着した紙製の腕時計をかざすと、時間の感覚を体験できる映像が投影される仕組み。江戸時代の不定時法や、日本人が季節や自然の移ろいを表現するために生み出してきた言葉などが紹介されるほか、生き物ごとに異なる鼓動の速さから時間感覚の違いを感じられるコンテンツも用意されていた。

さらに、自分の時間感覚を知ることができる体験コンテンツも充実していた。「時間感覚タイプ診断」では、質問に答えることで「シンクロ型」「バランス型」「内省型」「マネジメント型」の4タイプに分類され、自身の時間との向き合い方を知るきっかけに。「クロノタイプ診断」では、生まれ持った体内時計の特性を診断。強い朝型から強い夜型まで5つのタイプに分類される。

また「わたしの時間針」では、自分の感覚で腕を15秒で1周させ、その様子を動画で撮影。参加者の映像は一覧表示され、人と比べることで時間の感じ方が大きく異なることを実感できる。

後半では、セイコー時間白書2026の調査結果をもとに、現代人の時間意識を紹介。時間に追われていると感じる人が増える一方で、自分自身の時間や人とのつながりを大切にしたいと考える人も増加しているという。AI活用や効率化が進む現代だからこそ、時間の価値観がより多様化している現状が見えてくるのではないだろうか。

会場全体は、時計内部の構造をイメージした円形レイアウトとなっている点も特徴だ。時計技術の進化を象徴する展示物を中心に配置しながら、来場者が展示を巡ることで「時」の変遷を体感できる構成となった。

AI利用の加速でタイパを求める一方で、メンパ重視も増えてきている。時間の使い分けは多様化が進む中、無理に周りに合わせるのではなく、このイベントを通じて共有する時間とのバランスを保ってほしい。